はじめまして!殿町ラボで細胞培養を担当している すーさん です。
今後、ふーみん と一緒に、皆様の研究に役立つ情報を発信していきますので、よろしくお願いします!!
秋も深まり、朝晩が冷え込むようになりましたね~。
体調は崩されていませんか?
ところで、先日、ノーベル化学賞の受賞者が発表されましたね。
・マックス・プランク感染生物学研究所のエマニュエル・シャルパンティエ所長
・カリフォルニア大学バークレー校のジェニファー・ダウドナ教授
の2名の女性でした。
女性で化学賞を受賞したのは、このおふたりが6人目と7人目ということです。
受賞のきっかけは、 CRISPR-Cas9 と呼ばれる ゲノム編集技術です。
CRISPR-Cas9は、ゲノム配列の狙った場所を切断・削除したり、他の遺伝子を挿入することができます。
この原理は、細菌や古細菌において、ウイルスやプラスミドなどの遺伝的要素の侵入物を
標的して排除するように進化した適応免疫の仕組みから、発見されました。
ゲノム編集技術としては、ZFN、TALENに続く第3世代の技術で、
ターゲットの認識にタンパク質を用いる第2世代までと違ってガイドRNAがターゲットの認識を担うので、
カスタム化(標的遺伝子の変更や複数遺伝子のターゲット)や入手が容易で、かつ高効率になりました。
現在、哺乳類細胞のみならず、細菌やゼブラフィッシュなど様々な生物種の研究においても、
利用されています。
医療や農業などへの応用が期待されている技術です。
このようなゲノム編集などの遺伝子改変を行う場合、細胞へのトランスフェクションの後に、
細胞のシングルセルクローニングが必須になります。
シングルセルクローニングには一般的に、限界希釈法が用いられます。
限界希釈法では、96ウェルや384ウェルプレート 数十枚に細胞懸濁液を分注して、
シングルセルでクローニングできたかを顕微鏡やイメージャーで1ウェルずつ確認する必要があります。
考えただけでも気の遠くなる作業です。
私も経験がありますが、当時は、限界希釈よりもっと楽な方法はないかと思いながら
実験をしていました(笑)
このように限界希釈に苦労している方に朗報です。
弊社のAS ONE Cell Picking Systemを用いれば、そのようなお悩みを解決することができます!
AS ONE Cell Picking Systemは、数万~数十万の微細ウェルを有するマイクロチャンバーで
細胞を単離し、蛍光強度や画像情報によって細胞を区分します。
その後、ガラスキャピラリーを用いて、狙った1細胞を丁寧に回収します。
そのため⽬的細胞を取りこぼすことなく⽣存率を維持したまま回収でき、
スクリーニング効率が⼤幅に向上します。
したがって、限界希釈よりも効率的・確実・丁寧に、目的の細胞をシングルセルクローニングできます。
弊社では、この装置を用いた受託サービス( シングルセル単離・解析受託サービス )を
提供しています。
哺乳類細胞・細菌・酵母・線虫などの実績があります。
シングルセルの回収時には、培養用のマルチウェルプレートに吐出ができます。
シングルセルから細胞を増やして、培養フラスコに多数生えている状態で、生細胞のまま納品できます。
または、増殖したクローンを凍結して、凍結状態での納品も可能です。
また、遺伝子発現解析用には、ご希望のlysis bufferを添加したチューブに吐出して、
凍結状態で納品することもできます。
回収後は様々なアプリケーションに適用可能です。
遺伝子改変の実験の際に細胞のクローニングにお困りの際は、ぜひお問い合わせください。
もっと詳しく知りたい!という方は、こちら